提案書 書き方:キャンペーン予算が通る提案の作り方

要約

キャンペーン提案書は、判断、数字、停止ルールの三つを最初のページに置くと承認されやすくなります。課題は一つに絞り、施策は担当者と日付まで書いて実行可能にします。費用は結果と単価で割って示し、反論には先に答えておきます。

ペーパーの提案書、カラーのタブ、コンパスとノートパソコンが置かれた机

水曜日に送る提案書が、そのキャンペーンを第1四半期に走らせるか、共有フォルダで眠らせるかを決めます。提案書 書き方の要点は一つです。やりたいことを語るのをやめ、承認者に必要な判断、その判断を支える数字、そして失敗したときに支出を止めるルールを示すことです。

この記事は、グロースリードがCFO、クライアント、マーケティング責任者に送るキャンペーン提案書を対象にします。型どおりのテンプレートは省き、承認を取るために何が必要かに絞って説明します。

最初に判断を置き、背景は後に回す

多くの提案書は「会社概要」や「お客様のご要望の理解」から始まります。読み手はその二つを飛ばします。相手が誰かはすでに知っており、知りたいのは依頼内容だからです。

最初のページに、判断を三行で置いてください。

具体的な冒頭は、たとえば次のようになります。「8週間で$42,000を投じ、メールと有料ソーシャルを組み合わせた再接触ルートを実行します。目標は600件の休眠アカウントの回復で、顧客獲得単価は$70未満です。3週目の獲得単価が$95を超えた場合は停止し、残りの予算を返還します。」

この段落が、6ページの経営サマリーの役割を果たします。以降はすべて根拠です。

課題は一つに絞り、解決策の前に規模を測る

提案が五つの課題を解決しようとすると、誰も納得しません。承認者がもっとも強く感じている課題を一つ選び、業界平均ではなく、承認者自身のデータで規模を示してください。

「メールの開封率が18%で頭打ちになっている」は症状です。「トライアル利用者は3日目から10日目の間に月あたり約1,100人離脱しており、一人あたりの獲得コストは$38かかっている」は、値札のついた課題です。後者は、何もしなかった場合のコストを示します。予算会議で意味を持つのは、その比較だけです。

数字は、戦略を一行でも書く前にCRMや分析データのエクスポートから取り出してください。課題の規模を示せないなら、まだ提案できる段階ではありません。

Hands arranging cards connected by red string on a corkboard to map a campaign route

戦略は、実行できる手順として書く

マーケティング提案書が弱くなるのはここです。「マルチチャネルの接点を活用し、見込み客を育成する」という文は、月曜の朝に誰も実行できません。

各戦略の行を、チャネル、対象セグメント、トリガー、担当者の四つが書かれるまで書き直してください。比べてみます。

実行できる版には利点があります。キックオフの打ち合わせがなくても、人やオーケストレーションツールが拾って実行できるからです。ブリーフが、あなたが隣に立っていないと意味をなさないなら、そのブリーフは未完成です。

どこまで詳しく書くかの基準もここで決まります。第1週の施策を、そのページだけで有能な他人が開始できるところまで書き、そこで止めてください。

費用は結果と単価で割り、計算を見せる

予算は、計算が見えたときに承認されます。支出、期待される成果、賭けている単価の三列を示してください。

全体の数字は、$42,000で500件なので1件あたり $84です。承認者が気にしている数字、たとえば新規顧客の獲得単価 $140 と並べてください。そうすると提案は、お金を求めるだけでなく、顧客を獲得するより安い経路を示すものになります。

この節を信頼できるものにする習慣は二つあります。第一に、一点の推定ではなく幅を示すことです。「450件から600件」と書いてください。単一の数字は作り物に見えます。第二に、仮定と実測を分けてラベルを付けることです。「3月の配信で測定した開封率32%」は信頼を生みます。「類似キャンペーンから推定したコンバージョン率4%」は、相手が聞く前に答えておくべき質問を生みます。

Desk flat-lay with calculator, sticky notes and notebook for budget planning

停止ルールを、誰も書かない形で入れる

この節が、承認される提案書と「また後日検討しましょう」で終わる提案書を分けます。

承認者は、弱い成果よりも先の見えない約束を恐れます。その恐れを取り除くには、失敗の条件を文書の中に自分で書き込んでください。

停止ルールは三つの要素からなります。

  1. チェックポイントの日付(「定期的に」ではなく「3週目の終わり」)

  2. 一つの指標のしきい値(獲得単価が $95 を超える、回復アカウントが150件未満)

  3. 名指しされた行動(有料支出を止める、メールシーケンスへ振り替える、テストを終了する)

負ける条件を読み手に渡すのは直感に反します。しかし実際には逆の効果があります。下振れが上限で抑えられていると承認者に伝わり、「はい、でも」が「はい」に変わるからです。

さらに、データが届く前に成功指標を決めることになります。これにより、失敗しているテストが「学びだった」と静かに書き換えられる事態を防げます。

誰もが入れる節は削る

多くのテンプレートには、他のテンプレートにあるから入っている節が含まれています。承認者から求められない限り、次を削ってください。

代わりに入れるべきものは、リスクを一ページにまとめた節です。最も起きやすい二つの失敗(配信到達率の低下、成果の出ないクリエイティブ)を挙げ、それぞれに何をするかを書いてください。承認者は、その一ページを二度読みます。

長さもここから決まります。強いキャンペーン提案は2〜5ページです。12ページに達するなら、決定が埋もれています。

読み手の読み方に合わせて形式を選ぶ

同じ内容でも、読み手によって届き方が変わります。

CFOは最初のページと予算表を読み、それ以外を読むかどうかを決めます。その読まれ方に合わせて作ってください。

クライアントは安心材料を求めて読みます。期限と、成果物ごとの担当者名を示してください。

マーケティング責任者は、自分の計画へのリスクを探しながら読みます。提案が既存の施策とどう噛み合うか、そして何に手を付けないのかを示してください。

形式は、それに応じて選びます。署名が必要な外部クライアントには、料金ブロックを備えた短い文書が向いています。途中で質問が入る社内の打ち合わせでは、スライドが向いています。日本の社内では、承認者が稟議書として回覧する場合も多いでしょう。その場合も、一枚目で判断と数字を示す原則は変わりません。

PandaDocのような署名と追跡のツールを使えば、提案書がいつ開かれたか、読み手がどのページで止まったかが分かります。フォローアップの電話の前に得られる、有用なフィードバックです。

Team reviewing a printed proposal around a meeting table

反論三つは、出される前に答えておく

承認者は毎回、同じ短い疑問のリストを持って来ます。それに文書の中で先に答えておけば、会議が一回減ります。

「なぜ今なのか?」 時期を、日付のある出来事に結び付けてください。季節のピーク、契約の更新時期、競合の発表などです。日付を強制するものがなければ、承認者は判断を先送りします。先送りは、静かな不承認です。

「なぜあなたたちなのか、なぜこのチャネルの組み合わせなのか?」 自分たちのルートが、最も明白な代替案より優れていることを示す証拠を一つ挙げてください。過去の配信で測定した結果は、専門性を主張するどの文よりも強い証拠です。証拠が薄いなら、その旨を書き、テストを小さくしてください。3週間・$9,000のパイロットは、8週間・$42,000の約束より承認されやすくなります。

「私は何をすればいいのか?」 承認者自身のタスクを列挙してください。たとえば、4日目までにクリエイティブを承認する、2日目までにCRMのエクスポートへのアクセスを許可する、といった具合です。相手は自分の役割が小さいと分かると、早く承認します。

日程はフェーズではなく、チェックポイントで書く

「フェーズ1:調査、フェーズ2:実行、フェーズ3:最適化」では、いつ何が見えるのかが読み手に伝わりません。

目に見える何かに結び付いた、日付つきのチェックポイントを書いてください。

それぞれの日付に、承認者が見られる成果物があります。それによって、提案は二回目の機会を得られるのです。

送る前に、懐疑的な承認者として読む

送る前に、次の三つの問いを持って文書を読み、落ちるページに印を付けてください。

  1. 依頼内容を10秒で見つけられるか?

  2. すべての数字が出典をたどれるか、仮定とラベルされているか?

  3. この施策がうまくいかなかったら何が起きるかを、自分は知っているか?

三つ目が「いいえ」なら、どれだけ洗練されて見えても、文書は準備できていません。そのうえで、もう一節削ってください。提案が短すぎて却下されることは、ほとんどありません。

視覚の確認も助けになります。Canvaのようなツールで作った整ったレイアウトは、予算表を見やすくします。ただし、デザインが弱い論理を救うことはありません。まず論理を直し、そのあとで整えてください。

オーケストレーションで提案はどう変わるか

キャンペーンをオーケストレーションツールで回しているなら、提案は書きやすくなります。書いたルートが、ツールが実行するルートそのものだからです。ブリーフ、トリガー、停止ルールは、意図の説明ではなく指示になります。Compassがキャンペーンを扱う考え方も、そこにあります。承認した文書と、実際に動く仕事が同じものになるのです。

逆も真です。提案がシステムで実行できる手順に変換できないなら、現実の一週間に耐えることもできません。

水曜日に送るもの

送るのは二ページです。一ページ目は依頼内容、数字、停止ルール。二ページ目はルート、計算、二つのリスク。求められない限り、他には何も添付しないでください。

そのあとのフォローアップは「何かご意見はありますか?」ではなく、一つの質問にしてください。「3週目のしきい値 $95 は適切な線でしょうか。それとも別の設定がよいでしょうか?」これで会話は、承認するかどうかから、どう承認するかへ移ります。それこそが、あなたが望む唯一の会話です。

よくある質問

提案書 書き方で最初に書くべきことは何ですか?
背景ではなく、承認してほしい判断です。依頼内容、承認者が追っている指標で示したリターン、期限と未達時の対応の三点を最初のページに置きます。
提案書は何ページが適切ですか?
キャンペーン提案の目安は2〜5ページです。判断は一ページ目に、根拠は二ページ目以降に置きます。
数字はどこまで示せばよいですか?
出典を明記できる数字と、仮定とラベルした数字を分けて示します。推定値は一点ではなく幅で書きます。
停止ルールは必要ですか?
必要です。チェックポイントの日付、一つの指標のしきい値、名指しされた行動の三点で書くと、下振れが上限で抑えられ、承認されやすくなります。
提案書に含めないほうがよいものは何ですか?
会社の沿革、チャネルの用語集、5年ビジョン、用途のない大量のスクリーンショットです。承認者はすでに知っているか、必要としていません。
承認者が決めきれないときはどうしますか?
テストを小さくします。3週間・少額のパイロットは、長期の大きな約束より承認されやすくなります。